Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

Nursing & Education & Technology

看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

はじめてのキャンプで思ったこと -デジタル・ディスタンス-

この年齢になり、初めてキャンプに行ってきた。子どもの頃、コテージやバンガローに泊まったことはあった。広い意味ではそれもキャンプかもしれないが、自分たちで火起こしてご飯を食べ、テントを張って寝る。キャンプにそんなイメージを持っているので、初…

【読書】近内悠太:世界は贈与でできている

名前の知らないヒーローが、本人も気づかぬうちに、社会の均衡を保ってくれている。 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学 (NewsPicksパブリッシング) 作者:近内悠太 ニューズピックス Amazon どんな本か 山口周さんの著作「ビジネス…

【読書】神谷美恵子著 生きがいについて

生きがいについて――神谷美恵子コレクション 作者:神谷美恵子 みすず書房 Amazon 心に迫ってくるような文章だった。らい病の施設で、筆者が医師として勤務した経験をもとに、さまざまな文献を用いながら「生きがい」について書かれている。 僕がこうして、少…

山口 周:ビジネスの未来

ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す 作者:山口 周 プレジデント社 Amazon かなり当たりな本。この本の主張を一言で表すと「生きることを豊かにするビジネスへの転換」といったことだろうか。 経済合理性ではなく、人間性(ヒューマニティ…

対話で授業をアップデート

今日は授業づくりについて。 授業づくりは教員の要であり、何よりも力を入れたいと考えている。 これがやりたくて教員になったようなものだからだ。 ところで、最近「対話」というキーワードをよく聴く。 似た言葉で「議論」があるが、これらは異なる性質を…

橘 玲:人生は攻略できる

最近はAmazonのaudibleでリベラルアーツシリーズを聴講するのにハマっている。その中で橘 玲さん(以下、著者)にインタビューするというコーナーがあった。以前に著者の本は何冊か読んだ記憶があったが、久しぶりに聴講するとやはりわかりやすくて良い。久…

ショーペンハウアー:幸福論

「幸福論」はアランやラッセルも有名だが、今回はショーペンハウアー著を読んだ。 幸福について (光文社古典新訳文庫) 作者:ショーペンハウアー 光文社 Amazon 幸福論というと、当然本の内容は「幸福になるには」がテーマになる。が、この本を読んだ感想とし…

学びとエンゲージメント

近年、学びのエンゲージメントという概念が注目されている。 エンゲージメントとは、学習者がどれだけ学習に対して没頭しているのかを示す概念である[1]。 エンゲージメントには3種類ある。 ①行動的エンゲージメント学習に対して、どれだけしっかり取り組…

人生の短さについて

今日はこちら。 人生の短さについて 他2篇 (光文社古典新訳文庫) 作者:セネカ 光文社 Amazon 現代社会は何かと忙しい。 特に30代となってからは尚のこと、その実感が強くなっている。 先輩からは「30過ぎるとあっという間」なんてことを聞いたことがあるが、…

人はエラーを起こす存在である

今日は少し趣向を変えて、医療安全の話。 昨今はプログラミングが話題となっている。 プログラミングは、入力したコードが正しければ、決してエラーすることなく動かせる。 対して人間はどうだろう? どんなに優秀な人であっても、ミスをしたことがないとい…

エマニュエル・マクロン

今日はいつもと嗜好を変えて、政治に関する本。 革命 仏大統領マクロンの思想と政策 作者:マクロン,エマニュエル ポプラ社 Amazon フランス大統領エマニュエル・マクロンの自伝だ。 マクロンに関しては日本でも有名だ。 39歳という若さ、年上妻とのエピソー…

カフェでの仕事・勉強環境

僕は家では集中できないタイプで、カフェなどで仕事や勉強をすることが多い。 今回は僕の作業環境を紹介してみたい。 メイン機器はMacBook Proだ。 これからはタブレットの時代なんてことも言われるが、自分的には操作性を考えるとやはり手放せないのがPC。 …

一周回ってMentimeterが使いやすい

今日は教育に関して。教育に活用できそうなアプリを色々と試してきた。 その結果、一周回ってMentimeterが使いやすいというのが今の結論。 Interactive presentation softwareInteract with your audience using real-time voting. No instalwww.mentimeter.…

書評:逆タイムマシン経営

逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知 作者:楠木 建,杉浦 泰 日経BP Amazon 楠木先生の最新刊。やはりイイ。地に足がついていて、生き急いでいた自分を内省させてくれる。 いつの時代も激動機 コロナウイルスの感染拡大問題もあり、時代は大きく…

つながりすぎた世界の先に

本日の本はこちら。 つながり過ぎた世界の先に(世界の知性シリーズ) (PHP新書) 作者:マルクス・ガブリエル PHP研究所 Amazon 深淵でありながらも、平易な言葉で世界を表現する哲学者マルクス・ガブリエル。コロナ禍を体験し、何を感じ、考えているのかをイン…

授業案は少し寝かせる

「戦略的先延ばし」という言葉がある。 出典はこちら。 ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 作者:アダム・グラント 三笠書房 Amazon オリジナリティを発揮するには、急いではいけないということ。 教員であれば、例えば授業案。 授業案…

ちょっと待った、それデジタルでなんとかならないか?

学生と面談の日程を組みたいとする。 「紙に教員側の空いてる日をリストアップして、掲示板に張り出して、学生に書き込んでもらって〜」でも良いのだが、デジタルツールでなんとかならないか?と考えてみる。 Googleであればスプレッドシートが使えそうだ。 …

FUTURE EDUCATION -教育の最前線-

今日は久しぶりに「教育」に関する本について。 FUTURE EDUCATION! ――学校をイノベーションする14の教育論 作者:教育新聞 岩波書店 Amazon 教育新聞から出版された本で、現役教員からノーベル賞受賞者、教育系YouTuberなど、「答えのない時代」の教育で最前…

オンラインサロンに入って退会した話

多くのインフルエンサーがオンラインサロンを作り、新たなコミュニティを作っている今日この頃。 普通に暮らしていると、いつものコミュニティとしか関わらない。 近年では「越境学習」というのがキーワードとなっているように、今シーズンは異分野の人たち…

推し燃ゆ

「推し、燃ゆ」を読んだ。 推し、燃ゆ 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon 男女混合グループ「まざま座」のメンバーである上野真幸に、全てを注いでいる16歳の女の子のお話。 彼がファンを殴り、アイドルを引退することになるのだが、そのプロセスにおける…

デジタルとアナログの狭間

コロナの対応に追われた昨年度。昨年度がきっかけで、ICT教育も結構根付いてきた感がある。 GIGAスクール構想で掲げられているように、Society5.0へ向け教育は過渡期にあると感じている。 最近感じているのは、「アナログはもう不要なのか、その代表である「…

こだわりを捨てる

今日は「こだわり」について書く。というのは、この本を読んだからだ。 なにものにもこだわらない 作者:森 博嗣 PHP研究所 Amazon 著者は大学で工学部助教授の傍ら作家となった。 その著者の座右の銘が「なにものにもこだわらない」だ。 本のタイトルにもな…

交渉術の極意

若くして亡くなられた瀧本先生の本。 瀧本先生といえば武器シリーズが有名だ。 以前に別の本を読んだが、久しぶりに読みたくなったのでポチった。 2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義 (星海社 e-SHINSHO) 作者:瀧本哲史 講談社 Amazon …

転職から考えるキャリア

今日の本はこちら。 働くみんなの必修講義 転職学 人生が豊かになる科学的なキャリア行動とは 作者:中原 淳,小林 祐児,パーソル総合研究所 KADOKAWA Amazon 著者は人材育成や組織開発を専門とする立教大学の中原先生。別に今すぐ転職しようということを考え…

スピノザ哲学と看護・教育

今回は久しぶりに哲学系の本を選んだ。 はじめてのスピノザ 自由へのエチカ (講談社現代新書) 作者:國分功一郎 講談社 Amazon スピノザといえば「エチカ」だが、もちろん読んだことはない。 著者の國分先生は、雑誌「精神看護」のオープンダイアローグや、ケ…

論文の読み方(あくまで個人的な)

教育者たるもの、やはり論文を読まねばならない。 「ねばならない」と書いたが、新しい知見に知れたり、自分の疑問を解決するヒントがもらえたり、アイディアが生まれたりと、論文を読むことは楽しい。 僕が普段どのように論文と付き合っているのかを書いて…

対話の重要性

仕事における悩みって、大体が人間関係に帰着することはほとんどだ。 どうも自分は猪突猛進の傾向があると、最近自覚し始めた(いや、前から薄々自覚はしていたが・・・)。 勢い良く行動するのは大切だとは、今でも思う。 でも自分にこれから必要なのは「対…

40歳が社長になる

なんとなくタイトルに惹かれて読み始めたのが「40歳で社長になる」だ。 40歳が社長になる日 (NewsPicks Book) 作者:岡島悦子 幻冬舎 Amazon 本書について、レビューでは賛否両論あるようだが、僕としてはなかなか読ませる内容だったと感じている 破壊的イノ…

コンサルタントの思考法

今日はこちらの本について。 40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ仕事に対する考え方 作者:寺澤伸洋 Amazon いかにも!タイトルな本だが、仕事で色々と思うところがあり、思考法に関する本を読みたいと思いこの本をポチった。 というのは、どうも自…

自分の時間を守ろう

久しぶりに小説を読んだ。 モモ (岩波少年文庫) 作者:ミヒャエル・エンデ,大島 かおり 岩波書店 Amazon 随分と以前に書かれた児童文学で、2005年に新訳が出た模様。たまたま某YouTuberが勧めており、久しぶりに小説を読みたくなったので手に取った。 あらす…