若くして亡くなられた瀧本先生の本。
瀧本先生といえば武器シリーズが有名だ。
以前に別の本を読んだが、久しぶりに読みたくなったのでポチった。
交渉の本質
交渉というと、「心理学を駆使して〜」みたいなことが頭に浮かぶが、そうではない。
交渉の本質は他者思考にある。
こちらのニーズと相手のニーズがぶつかった場合、感情的になってはいけない。
権力など力技でねじ伏せようとしてもいけない。
相手のニーズを考えることが大切と瀧本先生は説く。
そのためには、相手の話をよく聴く。
聴くことで、相手のニーズが見えてくる。
そしたら、相手のニーズが叶えられる形に変えて、再び提案する。
そうすれば互いにwin-winな関係になれる。
このプロセスが、即ち交渉なのだということであった。
先の見えない人生
瀧本先生が学生時代に受けたマッキンゼーの面接で、面接官に「なぜマッキンゼーに入ったのか逆質問したらしい。
その時の面接官の言葉が印象に残ったのだという。
「〜中略〜僕の人生はまったく見えない。これからどうなるか、まったくわからない。そういう人生が歩みたかったから、マッキンゼーに移ったんだ」
本書より引用
社会に出て、ある程度時間が経つと先が見えてくる人もいるだろう。
自分はどうだろう。
少なくとも、この面接官の言葉は、僕の心の中に響いたのも間違いない。