Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

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看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

もし余命3ヶ月と診断されたら?

「夢を叶える像」という、いかにも!なタイトルの本を読んだ。

 

 

妻と娘と過ごす、現在の日常をこよなく愛している主人公。
そんな平穏な日々が、余命宣告を受けることで一変する。
そこで出てくるのがガネーシャという神様。
主人公はガネーシャの教えを受けながら、「後悔しない人生とは何か?」を考えて行動し、少しずつ人生が変化していく。

アップル創業者のスティーブ・ジョブズも「もし今日が人生で最後の日だとしたら、自分は後悔しないか」と毎朝自問自答していたという。
本屋やWebメディアなどでも「後悔しないように生きよう!」という趣旨のフレーズはよく聞く。
しかし実際に、どれだけの人がこの言葉を自分の中に落とし込み、実践できているだろうか。

高校を卒業するあたりから、60歳までは成人期という発達段階に分類される。
同じ成人期でも20代と50代では全く異なるし、同じ20代でも置かれている境遇はさまざまだ。
それでも遅かれ早かれ、徐々に「夢!」というフワフワしたような言葉を発しなくなり、代わりに「責任」というものが芽生え始める。
これ自体は何も問題なく、むしろ人が成熟していく上で必要なプロセスといえる。

だが時を重ねていくに連れて、やるべきこと・やれることが増えてくる。
すると、目の前のことで忙しくなり、夢のことなんてすっかり忘れてしまう。

夢のことを考えるということは、自分の人生について考えることと似ている部分がある。
将来の展望だったり、自分の理想だったり、表現はさまざまだが、現状をより良くしようという想いから発せられる。
冒頭では夢をディスるような表現をしてしまったが、夢を語ることは悪いことでは決してないし、夢が具体的な目標や指針となり、行動することは素晴らしいことだ。
夢を忘れることで、人生の指針も一緒に失ってしまう人が多いのではないか。

話をタイトルに戻す。
後悔しない人生を送るためには、「自分はどんな人生を送りたいのか」と考え、行動に移す、というステップがどう考えても必要だ。
現状維持バイアスという言葉があるように、人間は基本的に変化を嫌う生き物だ。
時に自分と向き合い、「近視眼的になっていやしないか」「現状に流されているだけではないか」と問いかけなければ、死ぬ前に後悔しない人生が送れない可能性が高くなるだろう。

問いかけて出てきた感情・想い・思考は、ノートに書き出して表現してみよう。
すると、だんだん自分が何をしたいのかが見えてくる。

そのような積み重ねがあって、はじめて「あー良い人生だった」と振り返ることができるのかもしれない。