今日はこちら。
現代社会は何かと忙しい。
特に30代となってからは尚のこと、その実感が強くなっている。
先輩からは「30過ぎるとあっという間」なんてことを聞いたことがあるが、確かにその通りなのかもしれない。
そんなことを思っていたので、このタイトルが目に入ったので購入した(ちなみにunlimitedなので無料)。
人生は決して短くない
タイトルだけ読むと、人生は短いんだから大切にしろよってメッセージなのかと想像する。
けれどもセネカ曰く、人生は決して短くない。
人生は十分に長いと。
人生が短いのではなくて、人間が勝手に短くしてるのだと言っている。
人は自分の財産に関してはケチであるのに、どうして時間に関しては、まるで時間が無限にあるかのように浪費しているのかと。
耳が痛い話である。
年齢を重ねるに連れて時間の大切さがようやくわかるようになり(遅い)、浪費をしているとは思わないが・・・
セネカから見るとまだまだだろう。
多忙な人間は、死ぬまで自分が多忙であることに気がつかない。
忙しいと書いて心を亡くすと書くが、多忙な人間は生きるということから最も遠い人間だとセネカは喝破する。
閑暇に生きる
じゃあどうすれば良いのかと。
多忙にならずに、閑暇に生きなさい
セネカはそう言う。
これは何もヒマを持て余して怠惰に生きろということではない。
むしろセネカはそれを否定している。
すべての人間の中で、閑暇な人といえるのは、英知を手にするために時間を使う人だけだ。そのような人だけが、生きているといえる。というのも、そのような人は、自分の人生を上手に管理できるだけでなく、自分の時代に、すべての時代を付け加えることができるからだ。
本書より引用
過去からしっかり学び、自分が成し遂げたいことのために今を集中して生きる。
それが「生きる」ということなのだと僕は受け取った。
ここでいう英知とは、いわゆるリベラルアーツを指しているのかもしれない。
リベラルアーツとは、人間を束縛から開放し、自由に生きていくための学問だと言われている。
そしてその源流は古代ギリシアまで遡る。
過去の知から学びなさい、そして今をより善く生きなさい。
現代社会は新しい技術が絶えず発明され、また情報量が膨大だ。
そんな時代だからこそ、リベラルアーツを学ぶことが大切なのだと感じた。