久しぶりに映画を観てきた。
ざっくりいうと、これは人種差別をテーマにした実話に基づくストーリーだ。
グリーンブックとは何を指すのかというと、アフリカ系アメリカ人旅行者が、モーテルやレストランを探すために作られたガイドブックのこと。
そのような目的で作られたガイドブックがあること自体驚きだ。
それほど当日のアメリカは人種差別が蔓延っていたのだ。
ひょんなことから、アフリカ系アメリカ人の天才ピアニストであるドン・ジャーニー(愛称:ドン)のツアーコンサートの専属ドライバーとして雇われたイタリア系アメリカ人のトニー・リップ・ヴァレロンガ(愛称:トニー)。
ドンは人種差別を受けているからこそ、「品」というものを大切に生きている。
それは日常の言葉使いや振る舞いに表れている。
観ていて、本当に所作が美しい。
僕もあんな風な大人になりたいと思わされた。
トニーは良くも悪くも「荒削り」。
だからこそ、ドンはそんなトニーを直すよう命じる。
トニーはもちろん反発する。
そんな正反対な二人が、時間を重ねるごとに絆を深めていくというストーリーだ。
差別を再三に渡って受けているドンを観ていると、胸が苦しくなった。
それでも動じず、気だかく生きている姿に胸を打たれた。
一度人種差別をしてきた警察官に、トニーが手を出すというシーンがある。
そのときドンは、「暴力は敗北だ」というような内容をトニーに発した。
強く生きるということは、自分を見失わないことなのだと教えられた気がした。
ただ感動するだけでなく、色々な余韻を残してくれる映画です。
オススメです。