Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

Nursing & Education & Technology

看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

教育のミライ

アメリカのオンライン教育といえばミネルバ大学が有名であるが、なんとスタンフォードの高校にフルオンラインで教育を提供している学校がある。
しかも校長は日本人!

 

著者は専門を哲学としていたが、スタンフォードのオンライン教育プロジェクトに参加し、それをキッカケに高校教育にコミットした。

この本で紹介されている教育方法自体は、目新しいものではなかったが、これからの教育はいよいよ変わっていくことを予感させる内容だった。

・講義ベースの授業は廃止し、反転授業を採用。
・講義内容はテキストや動画教材で、自宅で学習
・学校ではグループ学習を積極的に取り入れている(PBL)

などなど、効果的・効率的に学習がデザインされていた。

学習への情熱

印象に残ったのは、博士号を取得している教員が多く在籍しているとのこと。理由がまた納得。博士号を取得しているということは、それだけ自分の専門分野に情熱をもって取り組める人材であり、その情熱は学生にとても大きな影響を与えると。

教師自身が成長マインドセットを体現できるように心がけています。

学生は教員の後ろ姿をよく観ており、教員が情熱を持って取り組んでいえるかどうかなんて、すぐに看破ってしまうだろう。
しかもオンラインだからこそ、世界中の著名な学者の授業を受けることができる。なんて贅沢な環境なのだろう。
一流の学者と接する時間は、学習者にとって何よりも刺激となるのではないか。

テストの位置付け

テストは学びを評価する道具ではなくて、学びを生み出す道具だと見直した上で、テストを上手に使っていきましょ。

とあった。
テストがあるからこそ、学生の勉強スイッチを入れるのは確か。
自分の学生時代を振り返ると、とてもよくわかる。
そしてテストのために学んだことを思い出そうとすることが、学習効果を高めるらしい。
だからテストは使いようによって、とても有効なツールとなる。

授業が全て終わって、まとめて実施する(いわゆる学期末テスト)のではもったいない気がする。
全授業で課した予習をテストで評価することによって、反転学習がより効果的になるのではないか。

まとめ

ついつい学生にばかり求めてしまうが、自分も頑張ろうとあらためて考えさせられる本書であった。

スタンフォードハイスクールのやり方が全てではないが、教育のミライを感じ取ることができた。

対面か、オンラインかではなく、これからの教育は両方の良いところをミックスしていくことが当たり前になる。

忙しいということを言い訳に、ついつい自分の身の回りでいっぱいになってしまうことがある。

でも世界には先進的な学校がたくさんある。

これからもアンテナを張りつつ、成長マインドセットを持って頑張っていきたい。