Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

Nursing & Education & Technology

看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

ショーペンハウアー:幸福論

「幸福論」はアランやラッセルも有名だが、今回はショーペンハウアー著を読んだ。

 

 

幸福論というと、当然本の内容は「幸福になるには」がテーマになる。
が、この本を読んだ感想としては「不幸にならないためにはどうしたら良いか」とであった。
ショーペンハウアーも本書で述べているように、至高の幸福のようなものは幻想でしかないと。
つまり、健康を害したり、人間関係の軋轢に悩んだり、要は良い気分で過ごせなくなるようなことを徹底的に回避すること。

そして孤独を愛せと。
孤独であることが、結果としては幸福なのだということを強く述べていた。

また陽気でいることを勧めていた。
これはとてもわかる。
陽気でいようとすると、自分も朗らかに仕事ができ、周囲の人もそう感じるだろう。
陽気でいるということは、仕事における最重要なコンピテンシーであるかもしれない。

少し話が逸れるが、キャリアに関する考え方にも通底するかもしれない。
社会が豊かになり、仕事は労働ではなく、生きがい的な要素がより強くなった。
すると、どうしても「やりがいある仕事」を求めがち。
でももしかしたら、それも幻想なのかもしれない。

どんなに輝いて見える仕事も、日常は良い日もあれば悪い日もある。
ただ、どうしても「これは嫌だな」という仕事(正確にいうと仕事の内容)はあると思う。

それは「人前で発表すること」・「機械を操作すること」・「数字を追いかけること」など、個人によって異なる。

いずれにせよ、嫌な仕事をするときに陽気でいることは難しい。
であれば、自分のキャリアを考えていく上で、陽気にできないような要素を回避していくことが大切なのかもしれない。