Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

Nursing & Education & Technology

看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

AI × Nursing × Education

AI関連の本をいくつか読んだ。

 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち
 

 

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)

 

 

AIはArtificial inteligenceの略で、人工知能と和訳されている。

 

新井氏は

人工知能と言うからには、人間の一般的な知能とまったく同じとまでは言わなくても、それと同等レベルの能力のある知能でなければなりません。

と述べている。

世間ではAIというワードが氾濫してるが、AIとAI技術を混同しているらしい。

AI技術というのは、機械学習ディープラーニングといったものが相当する。

 

なぜこの区別が大切なのか。

「シンギュラリティ」という言葉がある。

和訳すると技術的特異点

 

これが何を指すのか。

本当の意味でのAIが、人間の知能を越える地点がシンギュラリティということ。

 

そんな日は本当に来るのか。

筆者は「そんな日は来ない」と断言している。

 

しかしホッとしたのも束の間。

AI技術は私たちの日常に確実に溶け込み、人間が担ってきた仕事を奪うだろう。

そして最悪のシナリオは、大恐慌に陥るだろう…と。

 

この筆者の話をそのまま鵜呑みにするわけではないが、読んでいると納得させられる。

 

筆者は人間の生き残る道について、このように述べている。

 

「何の仕事とはっきりと言えないけれども、人間らしい仕事」は、AIに代替されることなく、残っていくのです。

 

重要なのは柔軟になることです。人間らしく、そして生き物らしく柔軟になる。そして、AIが得意な暗記や計算に逃げずに、意味を考えることです。生活の中で、不便に感じていることや困っていることを探すのです。

AIが真の意味で人工知能となるには、まだまだ数多くの課題があるそうだ。

そのひとつがフレーム問題。

限られた条件でしか、AIは機能することしかできず、想定外な事象には現在の技術では対応できないということだ。

 

改めて考えてみると、人間の営む日常って本当に複雑で様々な要素から成り立っている。

 

人間らしい仕事ってなんだろう。

それはやっぱり、著者が言うように「意味を考えること」なのか。

 

意味を考えるってなんだろう…とも思った。

看護の意味、教育の意味。

看護とか教育って、突き詰めていけば極めて人間味のある仕事だと考えている。

 

その人の生きてきたストーリーを共有することや、学習者の個性を尊重した関わり、引き込まれるように面白い授業…

 

これらは人間でないと、できないこと…だと信じたい。

AI技術によって、「看護とは?」「教育とは?」が改めて問われる時代なのかもしれない。