最近、チラホラ耳にする「パーパス」という言葉。
日本語に訳すと「存在意義」となる。
タイトルだけ読んでもよくわからなかったのだが、読んでいるうちに「なるほど、こういうことが言いたかったのか」と少しずつイメージできるようになった。
肌感覚で少しずつ感じているが、いわゆる昔ながらの考え方が時代にそぐわなくなってきた。
例えば
- 男らしく、女の子らしく
- 真面目に、言われたことをやる
- 利益中心
これは自分でパッと思いついたことを並べただけだが、今はより社会性というか、地球にとってどうあるべきか、というように、ただ人間が豊かになれば良いということを追求すればよいわけではなくなってきた(考えてみれば当たり前のことかもしれないが)。
また昔ながらの規範のようなものも、あまり意味をなさないというか、逆にマイノリティーを苦しめるだけになったりするだけであることが、SNSなどで見えるようになってきた。
消費者は、「ただモノを買う人」から、「社会を良くするために消費する市民」へと自らを変化させた。だからこそ、企業に対しても同様に、行動の変化と、活動の拡張を求めていく。今や、自らの存在理由を株主価値最大化だと捉える企業は、消費者の期待を満たすことはできない。消費者の企業への期待は、単純によいプロダクトやストレスのない体験を提供することではなく、社会をよりよい方向に進化させることへと変化している。
とあるように、消費者ではなく、シチズンシップのようなものを兼ね備えた「市民」としてのライフスタイルに変化していることを述べている。
それがミレニアム世代やZ世代にとってのスタンダードであり、よりオープンに、フリーで、そして社会性が求められるようになった。
これらを凝縮したのが「パーパス」なのではないだろうか。
確かに自分自身の価値観を振り返ってみても、いわゆる終身雇用で会社一筋で働いて〜という考えを抱いたことは一度もない。
「自分が社会に役立てることって何があるだろう?」といった問いが自分の中にあることを実感している。
なんとなく感じていた違和感?のようなものを言語化してくれた本だった。