Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

Nursing & Education & Technology

看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

日本看護学会 ー看護教育ーに参加してきました

看護教育の学会に初めて参加してきた。



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2日間に渡って和歌山県で開催された。

今回の学会に参加した目的は2つある。

  • 自施設の実践報告
  • 今後の教育に関する示唆を得る
 

自施設の実践報告

僕は教員でありながら、滑舌がわるく噛みやすい。

発表でもそれが懸念されたが、15回程度に押さえることができた。

イメージでは時間内で終わる予定であったが、噛んだせいか多少時間がオーバーしたのはご愛敬ということにしておく。

 

発表後にはいくつか質問を頂いた。

質問を頂けたということは、多少なりとも関心をもってもらえたのかと思う。

本当にありがたい。

 

学会発表で学んだことは、発信することの大切さである。

論文・発表資料を作成していると、内容を客観的に見つめ直すことが難しくなると実感した。

職場の先輩方であったり、他施設の方から質問を受けることで初めて気がつくことが結構多かった

やはり発信していくことじゃ重要だ。

発信しなければ、フィードバックはもらえない。

 

学会発表するのは初めの経験。

「教員たるもの、やはり研究もできなければ!」ということで、毎日がバタバタでありながらも、発表までこぎつけた自分を褒めてあげたい。

ただここまで来れたのは、職場の先輩方の支援があったからこそ。

感謝の気持ちを忘れず、これからも発信することを継続していきたい。

 

 

今後の教育に関する示唆を得る

学会ではパンダ育成に携わるスタッフによる「パンダの子育てに学ぶ人材育成」や教育学部の教授による「学ぶ力を育み共に成長する」というテーマで特別講演が開催された。

医療関係ではない方による発表は新鮮であると同時に、外から看護教育を見つめなおすことで気づけることが多いことを知った。

 

「パンダの子育てに学ぶ人材育成」では、意外にも看護教育に通じるものが多くあることに驚いた。

印象に残っているのが「気づく力が大切」という言葉である。

これは看護でもよく言われるでことではある。

しかし「パンダの子育て」という観点から眺めてみると、この言葉の重要性に改めて気付かされる。

パンダの子育てでは、彼らが発するサインに飼育員が気づかなければ、親子の命に関わる。

これは人間でも同じであるが、パンダと人間は言葉を交わすことができない。

気づくことができなければ、何もできないのだ。

学生をもっとよく観て、気づくことのできる教育者でありたいと決意を新たにした。

 

「学ぶ力を育み共に成長する」では教育学の観点から、看護基礎教育において何が求められているのかを学んだ。

 

教育は「教える内容」と「学習の論理」 が大切だという。

僕がこれを聴いて感じたのは、看護教育では「学習の論理」にかなり伸び白があるのではないかということだ。

「学習の論理」とは、先生の言葉を借りると「わかる」とはどんな構造で成り立っているのか、ということである。

先生は心理学の研究が専門であることから、心理学的な知見を踏まえつつ、わかりやすくその構造の一端を説明してくれた。

 

「教える内容」、即ち看護学を発展させていくことも大切。

それと同じくらい、「学習の論理」も大切。

この両方が看護教育には必要。

 

最近では「教え方」が盛り上がってきている。

僕は看護学よりも、教え方(この講演でいう「学習の論理」)のほうに関心があるような気がする。

教育って本当に奥が深い。

 

今シーズン前半の一大イベントが終了した。

来週はポスター発表がある。

今回の経験を活かして、元気良くプレゼンしていきたい。