ツイッターをぼんやり眺めていたら、なんとなく気になってポチってみた本が凄かった。
なんとなーく気になって読んでみたら…すごい内容だった。
— Tatsuro Sugi (@tatsuro0411) 2019年2月13日
かえるさんありがとうございます。 https://t.co/jAa5MG4P2d
格差と階級の未来 超富裕層と新下流層しかいなくなる世界の生き抜き方 (講談社+α新書)
- 作者: 鈴木貴博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/01/19
- メディア: 新書
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医療業界にいると「経済やテクノロジーが世の中にどんな影響を及ぼしているか」や「未来はこんな風になっていくのではないか」ということがあまり語られない。
ざっくり言うと、視野狭窄に陥りがちだ。
世界は本当にすごいスピードで変化していて、確実に僕たちの日常を変えていっている。
現代に生きる者として、この変化を恐れて目を瞑ってしまってはいけない。
ダーウィンの進化論でも、人は環境に変化し適応してきたからこそ、ここまで進化されたことが述べられている。
この本から学んだ知見を、僕なりに整理してみたい。
現代社会の格差
誰もが「何かが少しおかしい」と思いながら、ルール上は「ここがおかしい」と追及しきれない。それが現代社会の格差の問題です。
僕も同じような感覚を抱いていた。
トップとその他大勢という、2つの領域に世界は分断されつつある。
なぜだろう。
ではなぜアメリカでも日本でも、中流層の所得が下がってしまったのでしょうか。その理由はグローバル企業が増えたことと、グローバル企業の給与はグローバルな各国の間で平均化していくということになります。
この論理は納得がいく。
テクノロジーの進化により、国境はそれほど意味をもたなくなった。
経済や個人の能力といった格差は、確実に世界規模で均されてきている。
「日本人だから~」というアドバンテージはもはや通じない。
僕たちは世界を相手にビジネスをしていかなくてはならない。
英語を使う・使わないという問題ではない。
世界を成り立たせているシステムが、そのように変化しているのだから。
資本主義と搾取の仕組み
経営者が株主と同じ利害関係でがっちりと手を組むようになった結果、資本主義全体で見ると、「資本家と経営者が従業員からの搾取をさらに厳しくする」という世界的な流れが確率されました。
若者だったら「それな」と突っ込むだろうか。
昔の高度経済成長期のように、右肩上がりで給料が増えていくなんてことは望んではいけない。
この世界で生きている以上、「給料上げろよ」なんて文句を言っても何も変わらない。
変わらなければいけないのは、自分自身なんだ。
搾取が下手な企業は21世紀の経済では凋落するというのが、冷徹な現代の資本主義ルールです。
恐ろしいことに、搾取が上手な企業が発展するのが現代の資本主義なのである。
Amazon・Google・Twitter・Facebook…
世界中の人々に浸透しているこれらの企業は、搾取が上手であるということなのか。
僕たちは搾取されながら、細々と生きていくしかないのか?
サラリーマンのための資本論
サラリーマンがお金を稼ぐ手段はふたつある。ここが考え方の出発地点です。ひとつは自分が働くという意味での人的資本。これで給料を稼ぎます。そしてもうひとつが「お金がお金を稼ぐ」という意味の金融資本。この金融資本をきちんと作って働かせているかどうかで驚くほど大きな差が生まれます。~中略~より簡単に起きるかもしれない成功は、毎年20万円を年金とは別に個人で積み立てて、ネット証券で平均株価(インデックス)に連動するETF(株式市場で購入できる投資信託)を購入すふというやり方です。中でも世界の株式市場のインデックスの中では、日本よりもアメリカ経済の成長に投資するのが、これまで正しい結果を生んできたようです。
人的資本と金融資本の両方を働かせる必要がある。
医療の勉強ばかりではいけない。
金融リテラシーもなければ、これからの時代
をサバイヴすることは難しい。
うっすらと思っていたが、ガツンと気づかされた。
サバイバルの着眼点はとてもシンプルです。それは「労働者であると同時に投資家になる」ことです。富の食物連鎖のラスボスがアメリカの資本家であることを理解できたのですから、あなたがアメリカのグローバル企業の株主になるのです。
これから先の世界経済は、新興国や発展途上国の新下流層の拡大によって成長を続け。こういったアメリカの大企業たちがその成長機会を取り込んで成功していくだろうというのが私の見立てです。
新下流層が成長するということは、先進国としてこれまでは下に位置付けていた後進国の人々との関係性がよりもフラットになるということ。
先ほども述べたように、日本人というアドバンテージはもうないと思ったほうがよい。
自分の力を磨いていかなければ、就きたかった職業にも就けなくなり、稼ぐことはより困難となっていくだろう。
ただ今後は、このようなシステムが崩されていくかもしれないと著者は述べている。
AIが人間を超え、無駄な利害関係なく最適な判断によって世の中がコントロールされるのではないかと予想している。
実感として、本当にこれは起こりうる未来であるように思う。
ただそのときは、人的資本の価値が上がる…のだろうか。
いずれにせよ、ひとまず金融資本を真剣に考えていく必要がある。
おわりに
ざっと僕なりに要点をまとめてみた。
時代の変化とこれからの未来を、フワッとしたものからリアルな状況として学ぶことができた。
医療以外の分野を、これからも積極的に学んでいきたい。
まずは証券会社の口座を開設しよう。