Nursing&Education&Technology

看護とインストラクショナル・デザインを中心に、備忘録として残すブログです

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看護師が医療・看護・教育工学について語ります。

スキーマを活用して効率よく学習していますか?

はじめに(グラレコ風全体像)

今回はスキーマについて。
スーマという言葉は聞いたことあるだろうか?
教育に携わっている人でなければ、あまり聞いたことないワードかもしれない。
このnoteではスキーマについて学習していこう。
まずはグラレコ風にまとめたノートをご覧ください。

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スキーマとは何か?

スキーマとは、「構造化された知識」の集まりを指す。
といっても「??」となる方も多いだろう。

以下の箇条書きを読んでほしい。

・青森
・赤い
・丸い
・甘い

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これだけ読むと、「なんのこと書いてるの?」となる(ぴーんとくる人もいるだろうが…)。

ではこれを読む前に、リンゴと知らされてからだといかがだろうか?

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「あ〜リンゴの特徴ね」となる。
つまり「リンゴ」というスキーマがあることで、何を指しているのかの理解が速くなる。

3種類の知識

ちなみに知識には3種類あると言われている。

・宣言的知識:事実や概念、物事の繋がりに関する知識
・手続き的知識:◯◯だったら××する
・自己調整的知識:記憶や思考、学習をどのように進めれば良いかに関する知識

これらのうち、スキーマは宣言的知識に該当する。

例えば「心臓のはたらき」に関する知識があるとしよう。
これを説明するには、

・心臓は4つの部屋がある
・体循環と肺循環がある
・ポンプ機能がある

といった知識が必要で、これらが統合されて「心臓のはたらき」という知識になる。
まさにこれがスキーマである。

スキーマをどのように活用するか

ではスキーマをどのように活用していこうか。
スキーマがあることで、つまり「これから言わんとすることは、何に関する知識なのか」を事前に知って学習をすることで、理解のスピードが高まる。
そのため、これから学ぼうとする内容に関連したスキーマを、学習者が想起できることで学習効果が高まるといえる。

先程の心臓の例でいえば、「心不全」に関する学習をするとしよう。
いきなり「心不全」について学習しようとしても、学習者にとっては難しい。
では、これまでに習った「心臓のはたらき」に関する知識を復習してからだとどうだろう。
そして心不全に関する学習内容を、あらかじめお知らせしておくとどうだろう。
これまで学んできた知識と、これから学ぶべき内容のスキーマが出来上がる、というわけだ。

やっぱり予習って大切。

まとめ

ちょくちょく聞いたことはあるけど、今ひとつ理解できていなかった概念であるスキーマ

でも難しいことではなくて、構造化された知識であるということがポイント。
そしてスキーマを活用することで、効率良く学習できるということがわかった。