先日の授業では、看護師に求められる「判断」(「臨床判断」と呼ばれる)にフォーカスして授業を行った。
そこでGoogle Formの条件分岐機能を活用した。
なぜこれを活用したのか
条件分岐を活用することで、学生が選択した回答に応じて、こちらでその後の展開を操作することができる。
つまり結末が変わってくる。
通常だと演習や実習を通じて判断を学ぶことになるが、自分の判断にどれだけの重みがあったのかを可視化することって難しいと感じている。
というのは、実際の現場では患者さんから発せられた反応を捉えて、瞬時に色々な判断をしている。
その集積が「結果」として現れてくる。
他にどんな選択肢があったのか、別の選択肢だとどうなっていたのか。
これらを授業という限られた時間で取り扱うのは、なかなか難しい。
実際の現場とは少し乖離してしまうかもしれないが、条件分岐を活用することで、「自分の判断だと患者さんの容態が悪化してしまった!」とか「他の人はそうならなかったようだ。なぜだろう?」と自分の判断を省察し、考えるキッカケとなるのではないかと考えた。
どんな感じで進めたのか
条件分岐させることで、その後の展開がそれぞれ異なってくる。
上の写真は極端な例だが、自分が何に着目するかという「判断」によって、その後の結末に大きな影響を及ぼす可能性もあるのだということ考えてほしいという意図を持って作成した。
誤解してほしくないのは、他の選択肢が間違っている、というわけではない。
状況にもよるが、正しい・間違いという判断というよりは、優先順位を判断することの方が現場では多い。
まとめ
つらつら書いたが、判断は目に見えない上に、知識や経験など色々な要素が絡んでいるので、とても難しい。
僕もその場に応じた適切な判断が完璧にできるのかって言われたら「できません」と即答する。
ただこれからの医療現場はより複雑・高度化していくと言われており、今後はより大切な能力となってくるだろう。
授業後のアンケートを読む限り、学生は難しいながらも、その重要性は少し理解してくれたようだ。
Google Formはアンケートや小テストとして用いられることが多いと思うが、このような活用も工夫次第ではできるということがわかった。