久しぶりのブログ。
ブログを書こうと思ったということは、自分の生活に少しゆとりが出てきたから?だろうか。
これからも無理せず、気ままに書いていきたい。
「対話のレッスン」という本を読んだ。
対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術 (講談社学術文庫)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/06/11
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (3件) を見る
この本はツイッターを眺めていたら、たまたま視界に入ったのがキッカケだ。
面白い!
— Tatsuro Sugi (@tatsuro0411) 2019年7月3日
良い情報、ありがとうございます!
ツイートしてくれたお二人に感謝したい。
臨床時代は対話を意識したことはなかった。
教員となり、教育に携わるようになって関心をもつようになった。
学生や教員間でコミュニケーションが重要なのは言うまでもない。
では、そのコミュニケーションとは何を指すのか?
その答えが「対話」であると考えている。
“リーダーシップ” “組織開発” “省察” …僕が関心をもっている、これらのKeyWordの土台となるのが「対話」なのではないだろうか。
ということで、Amazonでこの本を発見した瞬間にポチった。
著者情報 & 本の概要
著者は平田 オリザさん。
劇作家である傍、大学などで講義やワークショップを開かれている。
なぜ劇作家が対話に関する本を書いているのか?
始めは僕も今ひとつ繋がらなかった。
それを知るには、対話の歴史を遡る必要がある。
発祥は古代ギリシャと言われている。
当時のギリシャは、民主主義に基づいた国家をつくろうとしていた。
多様な価値観を尊重しながら、ひとつの社会を作るために試行錯誤していた。
そこで用いたれたのが「対話」である。
そして「対話力」を高めるのに編み出されたのが「演劇」と「哲学」であった。
「演劇」作家としての視点から、対話について論じたのが本書というわけだ。
対話とはなにか
ではそもそも対話とはなんなのか。
著者は会話と比較しながら、以下のように述べている。
ここで注意しなければいけないのは「対話」と「会話」の違いである。あらかじめ簡単に定義づけておくと、「対話」(Dialogue)とは、他人と交わす新たな情報交換や交流である。「会話」(Conversation)とは、既に知り合った者同士の楽しいお喋りである。
対話と会話は日常では似たような意味で使われるが、こうして並べてみると異なっていることがわかる。
なぜ対話か
21世紀のコミュニケーションは「伝わらない」から始まる。(中略)それでも私たちは、理解し合える部分を少しずつ増やし、広げて、ひとつの社会の中で生きていかなければならないということ。そしてさらに、そのことは決して苦痛なことではなく、差異のなかに喜びを見い出す方法もきっとあるということ。(中略)まず始めよう。そして、自分と自分と他者との差異を見つけよう。差異からくる豊かさのなかにのみ、21世紀の対話がひらけていく。
戦後の高度経済成長は終わり、世界はグローバルでフラットになった。
そんな世界のいま、各々がオリジナルの人生を歩んでいくことが大切であると言われている。
各々がオリジナルであるということは、そこに差異が生まれる。その差異を「豊かさ」とすることができるのが「対話」なのかもしれない。
まとめ
個々にオリジナルを求められる人生って、先が見えなくて不安にもなりやすい。
でも本来、人生って限りなくオリジナルなものであるはずだ。
対話によって、一人一人が多様な価値観を認め合いながら生きていける世界になってほしい。
教員として、医療に携わるものとして、僕自身も対話を大切に周囲の人たちと良い関係性を築いていけたらと思う。