久しぶりの小説。
96:20
軽妙かつ本質を突くセリフ、そして爽やかな読後感だけでなく、どこか勇気づけられるラストが好きで気がつけばほとんどの伊坂作品を読んできた。
久しぶりに本屋を徘徊していると、まだ読んだことのない伊坂幸太郎さんの小説が文庫化されていることを発見し購入した。
今回は劣悪な環境で、ある特殊能力を持った双子が力を合わせて生き延びる話。
最初から最後まで巧妙な伏線が張られており、綺麗におさまる。
劣悪な環境でも、人は何かの支えがあれば、なんとか生きていくことができる。
逆に言えば、それがないのは辛すぎる。
何か一つでも、自分の拠り所を見つけることが、人生を生きていく上で大切なことなのかもしれない。
もし自分がこの双子のような特殊能力があったら、何に使うだろう。
こんな時代だから、YouTubeでも配信するのか?
…でもそんなことしたら大事になってしまう。
特殊能力を上手に活用するっていうのは、案外難しいことなのかもしれない。