とある人からこんな本を紹介された。
心肺停止で病院に運ばれ、ICUで生死をさまよい、奇跡的に日常に戻ることができた人の体験レポートだ。
この人は職業が漫画家?であり、自分の体験を漫画という形で表現されている。
患者さんから見えている景色が、ありありと描かれている。
こちらからすると、「抜管できた、よかった、」「せん妄だな、抑制をしようか」と当たり前に判断し実施していることが、患者さんに対してどれほどの影響を与えているのか。
何気なく発している一言が、どれだけ深く届いているのか。
改めて考えさせられる。
忙しさを理由に、自分の一挙一動が患者さんからどう見えているのか、十分に考えられていなかったことを痛感し、苦い感情が湧きあがってきた。
当たり前だけど、患者さんは「人間」である。
その当たり前の尊さを、思い出させてくれる本だった。